招待講演

吹澤 瑞貴 様

国立極地研究所 先端研究推進系 宙空圏研究グループ 特任助教

【博士課程からアカデミアへ ― キャリア選択・アウトリーチ活動・EISCAT_3Dについて】

 講演者は、2022年3月に東北大学で博士号を取得し、現在は国立極地研究所の特任助教および総合研究大学院大学の助教を務めています。本講演では、講演者が博士課程への進学やアカデミアに残る決断をした際にどんなことを考えていたかなど、大学院生の皆さんの今後のキャリア形成に役立つ情報を提供できればと思います。 また、講演者はSGEPSS若手アウトリーチ活動団体 “STEPLE” の総括を2年間務めた経験があり、STEPLEの活動内容やアウトリーチ活動の重要性についても紹介する予定です。講演の最後には、講演者が現在携わっている世界最先端の電離圏3次元観測用大型大気レーダー “EISCAT_3D” についても紹介します。

経歴:
2025年4月-現在 国立極地研究所 先端研究推進系宙空圏研究グループ  特任助教
2023年4月-2025年3月 国立極地研究所 先端研究推進系宙空圏研究グループ 日本学術振興会 特別研究員(PD)
2022年10月-2023年3月 国立極地研究所 先端的レーダー研究推進センター 特任研究員
2022年4月-2022年9月 国立極地研究所 先端研究推進系宙空圏研究グループ 特任研究員
2020年4月-2022年3月 独立行政法人日本学術振興会 特別研究員(DC2)
2022年3月 東北大学大学院理学研究科 地球物理学専攻 博士後期課程卒業(理学博士)


笠羽康正 様

東北大学大学院理学研究科 附属惑星プラズマ・大気研究センター・惑星分光観測研究部(惑星分光物理学分野) 教授

【SGEPSSと惑星: これまでとこれから】

 地球の上層・電離大気と地球磁場から出発したSGEPSSの研究分野は、 日本の探査機が地球重力圏を離脱できる能力を獲得した1980年代から、 地球以外の惑星も研究範囲に包絡するようになった。 秋学会の分科会の1つである「惑星圏」セッションは、 この学会で最もactiveな活動領域となっている。 若手メンバーでも、金星探査機あかつき、紫外線宇宙望遠鏡ひさき、 海外惑星探査機群を用いた研究や、 2020年代後半に活動期を迎える水星探査機BepiColombo, 火星・衛星探査機MMX、さらにその先の探査機・衛星群や また月・火星の将来有人活動を視野にいれた諸活動に携わっている方も 多いはず。
 この分野は、理学・工学をまたいだ広い範囲の研究者が連結して進み、 また目立つがために社会との連結も大きく、 そちらの波乱にも巻き込まれる。 新たにないしここ数年この分野に入ってこられた若手のみなさんに、 これらの経緯、現在、そして今後の展望についてお話しする。

経歴:
2018年8月-現在 東北大学 大学院理学研究科 PPARC 教授
2007年4月-2018年7月 東北大学 大学院理学研究科 地球物理学専攻 教授
2003年10月-2007年3月 宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究本部 固体惑星科学研究系 助教授
2001年10月-2003年9月 宇宙科学研究所(ISAS) 惑星研究系 助教授
1999年10月-2001年9月 宇宙科学研究所 宇宙科学企画情報解析センター 助手
1997年4月-1999年9月 富山県立大学 工学部 電子情報工学科 助手
1997年3月 京都大学大学院 工学博士号取得
1993年4月-1994年3月日本放送協会(NHK)大阪放送局 ディレクター
1991年3月 京都大学大学院 理学修士号取得

主な役職:
2018年4月-2024年3月 東北大学 大学院理学研究科 附属惑星プラズマ・大気研究センター センター長